イタリアへの旅 & 諸々

イタリアに入国出来るか最後まで不安が漂ったフィレンツェへの旅。
巴里の半端ないコロナ感染者増大で仏国内でも既に赤信号。
外禁令解禁から夏に向けて マルセイユ初め 南仏：ニース：カンヌ等
イタリアとの入出国制限が設けられる程の事態。

出発前には我々ファッション界の大先輩：高田賢三氏の訃報に驚きを覚えた
夏の休暇中に一番感染者の多い南仏で過ごされ9月初め巴里帰宅後発症とか　
サンジェルマン界隈のご近所様　ボンマルシェへ買物に出掛ける際は前を
通過している〓

72年開催された［KENZOコレクション］オルセー美術館が未だオルセー
ホテルの頃 [ 第一回目? ] の素晴らしいショーを観ショーさせて頂いた。
記憶に残る貴重な体験

【 謹んでご冥福をお祈りいたします 】

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二週間足らずの間に訃報が続いた 9 & 10月の巴里　10月4日高田賢三さんの
訃報。　その前 9月末には　サンジェルマンをこよなく愛し文化芸術拠点
として守り抜いた シャンソン歌手 ジュリエット・グレコ女史：9月23日逝去
丁度 フィレンツェ出掛け前の10月5日＠サンジェルマン・デプレ教会で葬儀が
行われたそうな　ラジオのニュースで知った　灯台下暗し

けだるさ含む独特の知性漂う歌いまわし〈サンジェルマン・デプレ〉を聴いた
のは 67年 長澤節モードセミナーに通う頃。 仏・巴里好きが集結したモード・
セミナー 年二回の写生旅行に出掛ける際　節モードセミナーに因んだ歌詞
［サンジェルマン・デプレ］替歌を口ずさんだ　

来仏してからも良くカセットを聴いたが ライブに出掛ける事は無かった
お針子修行時代。 オートクチュール & プレタポルテ：コレクションのショー
向け準備は半端ない仕事量で 各コレクション向け二ヵ月の準備期間 年8か月は
ほゞ残業続き。　

コレクション終了後も各国ライセンス用に型紙作成：発送と云う多種多様の
業務担当。 6年間はファッション以外に興味持つ余裕が無かった。と云うより
考えない程 服造りが好きで休日も昼休みも自分の服造りに勤しんだ。日本から
HC(オートクチュール)の追っ掛けで仏上陸。　好きな事に携る幸せな日々。　
一般的に叩き上げとか 修行と云うと悲壮なイメージだが 逆に技術向上へ挑戦の
愉しい日々だった（笑）

あの頃の個人的煩雑な環境を想い起こしながらフランコ・ゼフィレリ氏の
美術館を見学。 フィレンツェの静かな田園風景の中で緻密な作業に向かい合った
ゼフィレリ氏を思い浮かべつつ 最高に有意義な感慨深い至福の時を過ごした。
コロナ禍で人の少ない事は[災い転じて福]とは失礼であるが本音でもある。

オペラ界発展への絶大な功績を讃え プラシド・ドミンゴ氏の人格を尊重する
イタリアの知識人。文化芸術を愛する国 伝統を守る職人技の溢れる
フィレンツェ 5日間。アルノ川沿いを徒歩で片道20分 劇場への往復と半日の
散歩の他は引籠りに徹し静寂に浸った 素晴らしい滞在だった。

※フィレンツェは80年の初訪から公私共に30回近く訪れているが 展示会場
巡りでのんびり過ごす事は無かった。 職人の街 服飾業界が盛んで80年の初訪
[ ピッティ・ドンナ ] 婦人服の展示会。 その後［ミラノ・モーダ ］でミラノに
譲度後　姿を消したピッティ・ドンナ

近年益々勢いのある伊達男集結 [ピッティ・ウオモ] メンズ展示会
他に [ピッティ・ビンボ] 子供服展示会等　現役時代は年に２～3回は
買付アテンドで同行。 90年代は英語より仏語の方が通じた時代。　
オペラのお陰で適当な伊語 & 仏語ミックスで交渉を成立させた（苦笑）
個人的には風景や街並み雰囲気はミラノより フィレンツェ好み

ドミンゴ氏もインタヴューで『素晴らしい市民との出会いに感謝
マッジョ劇場で偉大な芸術家のサークルを開始できた事は光栄です』
と語って居られたが この先また新たな計画に着手するので有ろうか?
フィレンツェ公演が増える事を期待したい

個人的にはMET & LAを離れ大正解と喜んでいる。オペラ発展の救世主
芸術に於ける貢献者：崇高な人材を尊重せず 金銭目的だけの劇場。
エンタメ：人寄せパンダ的な利用　こんな劇場の為に生涯を終えるより
イタリアの様な芸術家尊重の国で生涯活躍できる方が最上の幸せと想う。

三文タブロイド紙の様な記者相手に確証ない一方的なMe Too疑惑を拡散。
カルト教団員を擁護 & カルト教団に牛耳られているメト労働組合とか??
今シーズンは全面的閉鎖を余儀なくされて居るが来シーズンは如何に???

コロナ禍で世界で一番最初に壮絶な犠牲を払ったイタリアは 早期対策で優れた
公演＆出演者を結集 順調に再開を果たしている。 コロナ禍後：ドミンゴ氏に
期待を寄せる劇場は多々ある。　氏の功績を尊重：不名誉排除の協力もある
だろう。　USAを離れて時間の余裕タップリ 体力を考慮しながらイタリアで
頑張って欲しい＼(^o^)／

7月のナポリ・コンサート：8月のヴェローナ：10月＠フィレンツェ　
11月 ベルガモ : ピアツェンツァ@レクイエム指揮 : ミラノ・スカラ座
オペラ作曲家の宝庫：イタリア は音楽に生きる巨匠を尊重 ＼(^o^)／

※マッジョ劇場 @ 1月 ジェムス・レヴァイン指揮［ファウストの劫罰］

長年に渡るフィレンツェ音楽監督　深い想いやりの素晴らしい巨匠
ズービン・メタ氏に感謝